オーディオルーム - ピュアオーディオ
オーディオに興味を持って、システムコンポを購入したのは、もう40年近くまえになります(歳がバレちゃいますね)。
初めてオーディオ、というかステレオを聴いたのは、小学校低学年の頃です。
AMラジオチューナーが2チャンネルあって、レコードプレーヤーとスピーカー2台が一体となったものでした。
(AM放送2局が、それぞれL、Rチャンネルを同時に放送して、ステレオを聴くことができた時代のステレオセット)
当時そのステレオセットで、貴重なLPレコード、「ジャングル大帝」を何度も何度も聴いていました。
※ 「子どものための交響詩 ジャングル大帝」冨田勲作曲、日本フィルハーモニー交響楽団演奏、日本コロムビア株式会社
http://ja.wikipedia.org/wiki/子どものための交響詩_ジャングル大帝
- Wikipedia 2014.2.27
その後、4chステレオを聴いていたこともありました。
レコードプレーヤーとレシーバーが一体キャビネットに収まり、同じデザインのスピーカーが並んである、家具調のものです。
Victorは、LPレコードでディスクリート4chを、SONYは、マトリクス方式のSQ方式で4chとしていました。
残念ながら、供給ソースがあまりなくて、下火にはなりましたが。
これが、いわゆるマルチチャンネル方式に出会った最初になります。
その後は、オーディオブームが到来し、システムコンポ全盛期になり、59,800円(ゴッ、キュッ、パッ)の製品が話題の中心となりました。スピーカーも一時は、バックロードホーンが流行ったりしていました。
また、この頃からカセットデッキが普及し、FMエアチェックが盛んになった頃でもあります。
オープンリールデッキでFM放送をまるごと長時間録音して、後でカセットテープにダビングしながら編集というものにあこがれていました。オープンリールデッキが、高嶺の花であった頃です。当時、中学生であった自分には、逆立ちしても購入できないものでした。
時は流れて・・・。
オーディオ不況となり、オーディオもゼネラルオーディオ(CDラジカセ、ウォークマン)が中心となり、各社がオーディオから撤退、会社整理となっていた頃。
会社就職し、可処分所得の上昇に伴い、またもやオーディオ熱が再燃。
といっても小市民であるところ、いくら可処分所得が増えたからといって、ハイエンドな機器には到底手がだせるものではありません。
そこで、考えに考えた末に手に入れたのが、現在まで現役であるシステムです。
これも、CDプレーヤー、アンプ、スピーカーと3年くらいかかって、購入しました。
ちなみにスピーカー:DIATONE DS-1000ZA ですが、当初購入を考えたときは、Aバージョンでない無印があった頃で、いざ購入というときは、バージョンアップされてAバージョンとなっていました。
また、スピーカー置き台は、自作です。塗装も何もしていないのが、ちょっと恥ずかしい・・・。
ところで私は、オーディオは大好きですが、オーディオに求めることは、「音楽をいい音で楽しみたい」が基本です。
決して「オーディオのいい音を聴きたい」のではありません。
ですから、そこそこの値段で、心地よく音楽が聴けるのであれば、高級な(高価な)オーディオ装置である必要はないのです。好きな音楽を、気に入った音で聴けさえすればよいのです。
たとえば、予算が100万円であるとき、100万円のオーディオ装置よりも、50万円で気に入った音を求め、残りはメディアの購入にあてたいのです。数千円のCD1枚のために数百万円のオーディオ装置を求めることはありません(ですからオーディオ装置の評論はもちろんできませんし、CDの評論もできません)。
音を聞分けるためのCDではなく、気に入った音楽が聴けるCDを購入したいのです。ですから私のリファレンスCDは、好きな音楽のCDです。
また、たとえば、ケーブル一本で劇的に音が気に入った方向へ変わるのであれば購入を考えますが、そうでなければ、1万円/mのケーブルよりも、数百円/mのケーブルで残りはCDの購入にあてたいのです。
残念ながら、ケーブル一本で劇的に音が変わる、という経験がありませんので、ケーブルのお勧めはありません。
(アナログ波形伝送の難しさについては、本人一応エンジニアですので理解してはいるつもりですが、正確な波形伝送イコールいい音でないのも事実だと思っています。)
ここでちょっと一言。
私は、いわゆる「オーディオ談義」と呼ばれるものはあまり好きではありません。
理論的根拠もなく、カルト的な個人の感性に基づいたものが多すぎるのです。尊敬すべき音楽評論家の先生方も一部にはいらっしゃいますが、その一方で他の方々は、趣味が往々にして個人の主観に基づくものである以上、論理からある程度外れるのはやむを得ないにせよ、それのみで講釈される方が多いように思えてなりません。
アナログの世界においては、波形伝送の困難さ、数値化が困難なものが多数ある以上、ある程度の感性による評価は、やむを得ないとしても、それをそのまま(理論・論理をすっ飛ばして)デジタルの世界にまで持ち込むのは、どうかと思うのです。
それに乗っかって商売しているメーカーもあるのも事実ですが。
その一方で、趣味のオーディオですから、個人の感性を無視せよと言っているのではありません。
個人の感性を大事にするがゆえに、他人の根拠のない議論に、それを左右されたくない、ということなのです。
突き詰めれば、「自分が満足であれば、それでよし」なのです。
ですから、ここでは、自分の考えを押し付けることはしません。私の場合はこうであったという報告のみにしておくつもりです。
・・・一言が長くなってしまいました(汗)。
ところで、ここでは、あたかもオーディオルームなる専用の部屋があるように書いていますが、現実は厳しい。ホームシアタールームと同居しています。ホームシアターのフロントスピーカーの前にあるのが(見えているのが)、DS-1000ZAになります。
これだけす。
全部合わせても、100万円以下で収まります。
でも、当時の、CDをこのシステムで初めて聞いたときの感動は忘れられません。
カラヤンのベートーヴェン、交響曲第6番「田園」です。
このシステム以前は、CDウォークマン、CDラジカセで聴いていたのですが、全然違って(当たり前かもしれませんが)聴こえて・・・。
スピーカーのエージングが進み、高音部はかなりへたってきていますが、かえって音が穏やかに、そしてなめらかになって来ているようにも思われます。多分、プラシーボ効果(笑)。
このシステムから、周辺機器を加えるかたちで拡張していきました。
・CS-PCMチューナー
・セントギガ(WOWOWのサブチャンネル)-WOWOWチューナー
・DATデッキ
・MDデッキ
・ ・・・
・PCオーディオ
なんと、全てがデジタル機器ですね。
しかし今現在は、CS-PCM、セントギガは放送廃止、MDデッキは故障中、でありDATデッキにいたっては録音ソースを失って、これまで録り溜めたテープの再生専用機になっています。
結局は、徐々にピュアオーディオへの情熱も薄れ、CDもほとんど聴かなくなり、代わってAV(オーディオ・ビデオ)、とくにビデオ関係に走っていた頃もありました。
それは、現在ホームシアタールームを持つまでに至っています。
でも、ここ数年、PCオーディオなるものを知るに至り、再び音楽をよく鑑賞するようになりました。
CDからのリッピングが大半ですが、DATからのダビングもあります。
※ CS-PCM "WORLD LIVE SELECTION"(48kHz/16bits)を録音したDATからのダビングです。
M-AUDIO FireWire Audiophile
PCオーディオで使用しているオーディオインターフェースです。PCからは、ASIO、Firewire(IEEE1394)接続しています。Audiophile内臓のDACを経て、E-405にアナログ接続しています。
ミュージックソフトは、"foobar2000"を使っています。
安価なNASをミュージックサーバーに使用しています。
オーディオルームのPCはネット接続せず、スタンドアローンで動作しています。したがって、NASはPCとはピア-トゥ-ピアで接続しています。すなわちNASといっても、PCから見れば、TCP/IPでつながった外部記憶装置の扱いです。
2TB×4台、RAID5にて使用。総記憶容量:6TBとなります。
別途ファイルサーバーを立ち上げていますが、ミュージックファイルに関して、そのクローンとなっています。
ただ、ファイルサーバーとの同期は、原始的な手段-ファイルサーバーから外付けUSB-HDDにコピーし、それをオーディオルームのPCを介してNASにアップ-で実現しています。なにせ、オーディオルームは実家にあるもので。
※ ファイルサーバーを立ち上げる前は、家庭内LANに接続していた時期もあったのですが、スループットが極悪で、同時に2台のPCに音楽配信することができず、オーディオルームへ引っ越してからは、PCに直結しています。
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照明を落とし、ダウンライトの間接照明の中、1杯目のコーヒーを飲みながら、エンターキーひとつでベートーヴェンの交響曲を全曲流す。まどろみながらも時間がゆっくりと過ぎていき・・・、つと2杯目のコーヒーに手を伸ばす。このような至福の時間を持てるようになりました(めったにありませんけどね)。